さて、
顕著に現れてくる、
ある体感があります。
それは、
①生きる力(エネルギー)の増大
②妨げのなさの感覚
というものです。
自分が、以前よりも、
純粋に物理的にエネルギーに満ちていると、
感じはじめるというわけです。
また、
自分を妨げたり
押しとどめて来たりする、
内部の妨害する力が、
少なくなったのを感じるのです。
その結果、自分が、
行動を起こしやすくなったと、
感じはじめるのです。
その仕組みは、
図にしてみると、
その構造的なイメージが、
つきやすくなります。
普段の私たちは、
抑制感や、
なんらかの葛藤を持っています。
内側から、
表出しようという欲求(欲求A)が出て来ても、
外側の別の欲求(欲求B)によって、
押さえられてしまうという形なのです。
このような、
「やるべか、やらないでいるべきか」と、
いつも内部で、
押し問答をしてしまっていることが、
問題であるのです。
このことは、
主観的には、
ある種のエネルギー不足や、
疲れとして、
体感されたりもします。
しかし、実は、
エネルギーが純粋に不足しているのではなく、
悶々とした葛藤によって、
無駄に使ってしまっているというのが、
事態なのです。
エネルギー不足ではなく、
エネルギーの浪費とロスが、
問題であるのです。
これが、普段の、
抑制感をもった、
私たちの姿だといえます。
それが、
ゲシュタルト療法を続けていくと、
欲求Aと欲求Bとの間に、
対話と交流が起こり
これらが、
融合・統合していくという事態が、
生じてきます。
その結果として、
欲求Aは、
(多少、変化しA´になりますが)
よりダイレクトに、
自己の欲求を表出できるということが、
実現されてくるのです。
この際、
妨げるもの、妨害するものとして、
働いていた欲求Bも、欲求B´となり、
妨害することなく、
むしろ別の欲求として、
サポート的に働いてくることになるのです。
つまりは、
主観的なイメージとしては、
元来、自分のやりたいこと(欲求)が、
よりストレートに行なえている感覚、
表出できている感覚が、
生まれてくるのです。
そして、エネルギーは、
葛藤による浪費やロスがなくなったため、
自由に使える量が増えた感を持ちます。
これが、
「エネルギーの増大感」として、
感じられてくるのです。
また、内部で葛藤的に、
抑制するものがなくなったため、
「妨げのなさ」という感覚が、
生まれてくることにもなるのです。
そして、
このような統合が進んだことにより、
内部での葛藤に費やされなくなった、
膨大なエネルギーは、
外の現実世界に溢れだし、
他者や、世界の物事に向かうように、
なるのです。
他者や世界に、
より関わり、
これを変えるように、
働きかけるようにもなるのです。
その結果、私たちは、
人生自体を、
変えていくようにも、
なっていくのです。
これが、
ゲシュタルト療法を進めていくと、
現れてくる顕著な特性と、
いえるものなのです。
◆エネルギー水準の高まり
さて、
エネルギー感の高まりは、
図にすると、
イメージしやすいものにもなります。
私たちは、通常、
エネルギーの或る平均値(値ゼロ)を持っています。
そして、調子が良いときもあれば、
悪いときもあるということで、
その上下を、
上がったり、下がったりしています。
それが、
ゲシュタルト療法を通して、
エネルギーが解放されて来ると、
以前に較べて、
恒常的に高いレベルに、
いることができるようになって来るのです。
ゲシュタルト療法を継続していくと、
生まれてくる顕著な成果を、
体感覚という側面から、
見てみました。
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